限定イベント向け事前予約アプリ:概要
調布市のカフェ「Commons kitchen となりのと」様が開催する期間限定コラボイベント向けに、事前予約Webアプリケーションを開発しました。
約2週間のイベント期間中に提供される限定メニュー(5種類)を、お客様がスマートフォンから事前に予約できる仕組みです。

課題と背景
クライアント様が抱えていた課題は以下の通りです。
紙やスプレッドシートでの予約管理では、日別の在庫把握と受け渡し管理が煩雑だった。
限定メニューは受注生産のため、当日の来店数が読めず、食品ロスのリスクがあった。
人気メニューは早い時間に売り切れてしまい、遠方から来たお客様が買えないケースがあった。
これらを解決するため、「事前予約 → 受注生産 → 確実な受け渡し」というフローを実現するアプリを構築しました。
設計ポイント:「受取日起点」の予約導線
一般的なECサイトでは「商品を選ぶ → カートに入れる → 日時を指定」という流れですが、本アプリでは真逆のアプローチを採用しました。
「受取日を先に選ぶ → その日の商品を選ぶ」
この設計にした理由は3つあります。
1. 在庫が「商品 × 日付」の掛け合わせで変動する — 同じ商品でも日によって受付上限が異なる
2. お客様が最も知りたいのは「自分が行ける日に、何が買えるか」 — 商品一覧を眺めるより、まず日付を決めたい
3. お店側も日付軸で管理したい — 「明日は何をいくつ作ればいいか」が一目でわかる必要がある

受取日の選択
トップページにイベント情報と受取日一覧を表示。各日付には「受付中」「残りわずか」「受付終了」のステータスをリアルタイムで表示し、タップするとそのまま商品選択に進めます。
商品選択
選んだ日付を画面上部に常に固定表示し、「いつ受け取る予約なのか」を見失わないUIにしています。商品ごとの残数表示、売切れ時のSOLD OUT表示、数量選択のインクリメンタルUIなど、迷わず注文できる導線を設計しました。

モバイル対応
お客様の大半がスマートフォンからアクセスすることを想定し、モバイルファーストで設計。片手操作でも注文完了まで迷わず進めるUIを実現しました。


管理画面
店舗スタッフが日々の運用で使う管理画面は、ITに詳しくないスタッフでも直感的に操作できることを最優先に設計しました。
ダッシュボード
本日の受取件数、明日の予約数、売上集計、在庫アラートを一目で把握可能。日別の予約サマリーテーブルで全体像をすぐに確認できます。

在庫管理(日別)
日付タブを切り替えながら、商品ごとの受付上限・予約数・残数・販売ステータスを管理。受付上限の変更や販売停止もこの画面から即座に操作できます。「前日の設定をコピー」機能で、毎日のセットアップ作業を大幅に削減しています。

製造計画
受注生産モデルに最適化した独自の画面です。全日程を横断して「何日に何をいくつ作るか」を一覧表示。予約数がそのまま製造数になるため、食品ロスゼロを実現します。

注文一覧・CSV出力
全注文を日付・ステータス・商品名などでフィルタリング可能。全日付分を一括CSV出力する機能も搭載しており、スプレッドシートでの集計・分析にも対応します。

当日の受け渡し管理
当日受取予定の注文を一覧表示し、名前・注文番号で検索、「受け渡し済み」チェックが可能。将来的なQRコード受付への拡張も見据えた設計です。
データ設計のこだわり
本アプリの核心は「商品 × 日付」単位の在庫管理です。
通常のECでは商品テーブルに在庫数を持ちますが、本アプリでは日別商品在庫テーブルを中心に据え、日ごと・商品ごとに受付上限と予約数を独立管理しています。
これにより以下を実現しました。
同じ商品でも日によって受付上限を変えられる
特定の日だけ販売停止にできる
日別の予約充足率を可視化できる
受注生産に必要な「日別製造計画」を自動算出できる
成果
食品ロスの大幅削減 — 予約数=製造数の受注生産モデルを実現
お客様満足度の向上 — 確実に商品を受け取れる安心感を提供
運用工数の削減 — 紙管理からデジタル管理へ移行し、日別在庫把握を効率化
データに基づく意思決定 — 予約データの蓄積により、次回イベントの計画精度が向上
拡張性
MVP(最小実用プロダクト)としてシンプルに構築しつつ、以下の拡張を見据えた設計にしています。
今後対応予定の機能:
クレジットカード事前決済(Stripe連携)
QRコード受付
時間帯別予約枠
キャンセル・変更のセルフサービス化
予約完了メール自動送信
複数イベントの並行運用
期間限定イベント向け事前予約アプリ:まとめ
今回は「期間限定」イベントの特殊な状況に対応できるアプリを作りました。
元々はBaseなどのオンラインショップを使っていましたが、特殊なイベント状況に合わず、現場は混乱していました。そこで、現場の状況に完全に合わせたアプリを作りたいとの要望から、今回の開発に至りました。
今の時代はコストを抑えてアプリ・Webサービスを開発できるため、ニッチな需要に応えるシステム開発で現場の進行をスムーズに変えることができます。
飲食店に限らず、イベント管理、予約・在庫管理、業務効率化/DXなどのアプリ・Webシステム開発にご興味がありましたら、お気軽にお問い合わせください。
